Xenochrony

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他人が作った曲から音を拝借するsamplingという録音技術は1930年代のアメリカのブルーズミュージシャンが一発録りした音源を別の音源と重ねて録音して曲の気に入らないパートを修正していた時代まで遡り、1940年代のアメリカやドイツで実験音楽の分野で応用され、当時は「音のコラージュ」として世間を賑わせた。現在はとりわけヒップホップのジャンルで幅広く使われている技術だが、前衛音楽家でロックギタリストでもあったフランク・ザッパは1960年代にこの技術を使ってxenochronyというレコーディングテクニックを考案した。要するにライヴ音源からリズムパートやギターソロを抜き取ってそれらをつなげて録音して新たなひとつの曲に仕上げるというものである。出回っている自身の海賊版のレコードから自分のギターソロなどを拝借して、自分のレコードの海賊版の更に海賊版を作るという不思議なこともザッパはやっていた。1980代に初めて僕はザッパがxenochronyという言葉をインタビューで使うのを聞いて、ザッパはあたかもそれを誰もが知っているべき当たり前の事のように言うので、さすがはザッパ、音楽に詳しいなぁと思っていたら何のことはないフランク・ザッパが創作した造語だったという訳である。

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