Lamont Coleman

日本にはうまく伝わっていないものの、アメリカのラップミュージックには暗喩や比喩や直喩を駆使してライバルのラッパーをからかったり仰々しいホラを吹いたり壮大な自慢話をする伝統があって、その構成は「セットアップ」と「パンチライン」と呼ばれ、これが日本のお笑い芸能で言うボケ(伏線)とツッコミ(オチ)と似ていて非常に面白い。中でもニューヨークのハーレム出身で、主に90年代後半のアンダーグラウンドシーンで名を馳せ、その後24オの若さで射殺されたBig Lというラッパーがいて、言葉に長けた彼のたたみかけるような即興スタイルが面白くて僕は大好きである。不適切な表現に満ち溢れているので詞を丸々引用するのは端折るが、「僕はツタンカーメンも驚くほどの純金に身を飾り」とか「僕のいないラップシーンなんてコメのない中国大陸のようなもの」という調子の痛快で楽しい表現が次から次へと出てくるので、いつの日か知られざるBig Lの文学的なアメリカ独自の現代即興詩を日本語に訳してみたいものだと僕は常々考えている。(Art: Banksy)

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