Appropriate Translations

翻訳であろうと通訳であろうと、僕は訳については正確さも大事だけど、その訳がいかにその状況や場面において適切であるかということがそれと同様に、あるいはそれ以上に重要だと考えている。例えば企画書の翻訳ならば僕はその企画書の目的や結論を重視するし、映画であればその作品世界をなるべく詳細に短く完結に、心に響く言葉ですべて伝えることを目指す。映画字幕の僕が考える問題点は、字幕を制作する側が、文化を細かく伝えると観客に伝わらない、あるいは分からないと思い込んでいることで、僕はこのアチチュードはファンを馬鹿にしているとしか思えないし、僕の知っている映画をよく観る層の人たちは、異文化を銀幕で心ゆくまで楽しみたいと思っている大人たちであって、映画の本当の内容を知りたがっている人も多いのではないだろうか。(Image: Silent Film Actress Vilma Bánky)

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